他人に対して、いつも不平不満を持ったり、
怒ったりしている人が、たまにいます。
「仮想化」というスキルが低い人の特徴です。
仮想化とは、IT(PC)の世界で使われる言葉で、
たとえばMacbookの中に、Windowsを入れる、といった、
本来のものとは別の「なにか」を、仮に作り出して、想定してみる、
というものです。
相手の立場になり切って、自分が相手になったと完全に思い込んで、
その役柄になりきって相手の視点で考えてみる、ということです。
何らかの理由で、人間不信になってしまっている人、
先天的・後天的原因で精神的にダメージを負ってしまっている人、
その他、いろいろな原因があるのですが、
「仮想化」してみることができない人が、増えている気がします。
<解決方法>
・何か他人から嫌な言葉を受けたり、嫌な行動をされたときは
すぐに反応しない。
・まず、「仮想化」で、相手(たとえばAさん)になりきってみる。
→Aさんが自分になぜその言葉を投げかけたのか、その時の
Aさんの感情を想定してみる。
<解説>
多くの場合、たいていの人の発言、行動には理由があります。
Aさんがあなたに何か傷つくような言葉や行動をしたということは、
Aさんがそうしたくなるような原因がどこかにあったはずだ、
という事になります。
仮想化は、そのことを知るお手伝いになります。
あなたが何かに対して腹を立てたり、文句を言いたくなるのと同じように
他人・・AさんやBさんも、何かの理由でそうしているだけです。
Aさんがあなたに発した「ひどい言葉」の原因を、仮想化して冷静に見てみると、
実は自分がその前にAさんに言ったことが原因かも知れないし、
自分がAさんにした事が原因で、Aさんが不満に思っていたかも知れない、
という風に、冷静に、客観的に分析できるようになります。
あくまで仮想化なので、相手に完全になり切る事はできなくて良いのです。
「私が」「俺が」「僕が」と、自分・自分・自分・・・という感情を一度
置いておいて、別の視点・・AさんやBさんになり切って考える、という点が
仮想化のメリットです。
自分の気持ちや感じ方ばかりにフォーカスしていると、他人との関係値は上がらず、
周りの人と良好な関係を築くのに時間がかかってしまいます。
多くの場合、他人の自分に対する言動や行動には、それなりの理由があります。
あなたとは違う考え方や感じ方をもとにしているだけなので、その相手の行動や言動の
背景を知ることで、あなたの世界は広がります。
さあ、「悲劇のヒロイン」を演じることをやめて、少しずつ仮想化のトレーニングから
始めましょう。
<今日の結論>
相手に成りきる、仮想化をする癖をつけよう。 →仮想化によって、相手の行動パターンや思考パターンがわかる。
→相手が何をしたら不快か、不満かがわかるので、その地雷を
避けることができるようになり、よい関係が構築できるようになる。
<今日のチェックポイント>
・自分の事ばかり考えていませんか?
・自分が受けた嫌なことばかり考えていませんか?
・なぜ相手がそうしたか、を無視していませんか?